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キャパシティ プランニングの難しさからどう逃れるか その2

松田 幸裕 記


2019年1月から開始した本ブログが、今回で100投稿目となります。

開始して以来、ほぼ2週間ごとに投稿を続けてきました。誰もが見える場所に投稿するだけに、緊張感も維持しながら書いてきましたので、達成感が結構あります。

今後は少し頻度を落としつつも、自身の思考を整理し反証する中で自身の学びになっているため、今後も投稿を続けていきたいと思っています。

本題に入ります。ずいぶん前になりますが、以前の投稿「キャパシティ プランニングの難しさからどう逃れるか その1」で、キャパシティ プランニングの難しさ、そして「非同期」の概念が負荷に強い柔軟なシステムの実現に寄与することに触れました。

中途半端なままで話を終えてしまったため、もう少しこのテーマで思考を整理してみたいと思います。今回は、キャパシティ プランニングの難しさという問題を解決するもう一つの方法である、クラウドサービスについて触れたいと思います。

クラウドについてはすでに皆さん十分ご存じで、今さら「クラウドとは?」に触れるまでもないと思うため、そこは割愛します。

クラウドのメリットには「スピード」、「コスト」などがありますが、キャパシティ プランニングという観点でも非常に優れているため、負荷がなかなか読みづらいシステムではクラウドのメリットを享受することができます。

SaaS以外は従量課金であることが多く、スペックの増減も可能なため、使った分だけ支払えばよいという無駄のない柔軟な環境が容易に実現できるようになってきています。負荷が読みづらい場合は「とりあえずこのくらいのスペックで」という程度の気持ちで実装し、足りないと感じたら増やしていき、多すぎると感じたら減らしていくという方法も可能なため、オンプレミスでのキャパシティ プランニングと比較するとかなり気持ちが楽になります。

ある企業では、クラウド環境を使うかオンプレミス環境を使うかの判断材料の1つとして「負荷が予測できるか?」という指標を持っています。負荷が予測できるシステムはオンプレミス環境に、負荷が予測しにくいシステムはクラウド環境に構築するという考え方です。

クラウド環境を使うか否かの判断材料としては先ほどメリットの部分で触れた「スピード」「コスト」などに加え、「負荷が予測できるか?」というのも非常に大きな要素となりますね。

本投稿のテーマとはそれるため余談になりますが、オンプレミス環境ではハードウェアの保守切れ、OSやアプリのサポート切れ、更新プログラム適用など、社内外問わずIT人材が動かなければいけないイベントが数多くあります。これをIaaSにすることでハードウェアの保守切れを気にする必要がなくなり、PaaSやSaaSにすることでOSやアプリのサポート切れ、更新プログラム適用などを気にする必要がなくなります。これらのことは元々言われてきたことなので、「そんなこと知ってるよ」という話ですが、、、昨今はIT人材不足が深刻化していますよね。IT人材不足の問題を軽減するためのクラウド化、という観点も今後重要視されてくるのではないでしょうか。

以上、キャパシティ プランニングの難しさという問題を解決する方法としてクラウドを取り上げましたが、オンプレミス環境でも柔軟性を享受できる仕組みが揃ってきているため、今後そちらについても触れたいと思っています。